6/21 心拍が止まった?
3回目の健診
大きくなった我が子のエコー写真が見れる~
そろそろ出産予定日も分かるかな?ワクワク。
エコーでは手足頭の形がなんとなく分かりました。
かわいい! にんげんだ! 正面を向いている!
だけど、先生は何も言わない。
しばらくいろいろな角度から確認して
「うーん」
「心臓がはっきりしないなぁ」
ん?
どういう意味だろう。
よく分からないのに「あぁー」と生返事してました。
いろいろ画面を切り替えたりしながら、先生はじっくり何かを探しているようでした。
エコーが終わり、着替えるときに助産師さんに
「さあ、あとで先生のお話聞きましょうね」
と優しく声を掛けられ
まだこのときも状況が飲み込めてなかったけど、
よくないことになってるんだ
ということだけはぼんやり理解しました。
心拍が確認できなくなったこと
血流を映す映像も、正常でなかったこと
先生から説明を受けました。
血流の映像は、順調に発育している場合のサンプルと私のものを並べて見せてくれました。
ちゃんと育っていれば、1本の赤い線が映り、へその緒が心臓に向かって伸びているのが分かるようなエコー写真になるそうです。
私のは、胎嚢と全く関係ないところが赤くなっていました。
残念だけど、今回はダメな可能性が高い…
そう言われて泣いてしまいました。
まったく信じられなかった。
立ち会いの助産師さんが、背中をさすってくれました。
別室に移動して採血されながら、助産師さんが慰めてくれました。
「私も同じ経験があってね。当時は家に帰ったあと、これ以上ないくらい泣きまくって。一生分の涙を流したんじゃないかってくらい。でもね、そのあと妊娠したらポンポーンって簡単に産まれてきたのよ。だから大丈夫」
とても優しかったです。
でも、まだダメと決まったわけじゃないのに…諦めたくない…と頭の片隅で思っていました。
『少し腹痛はあったけど、1滴も出血はなかったんです。全く気付かなかった…』と話すと
「ママを苦しめない 良い子なんだね」と言われました。
涙が止まりませんでした。
私が泣き止まないので、診察台で少し横になってていいよと連れていってくれました。
もともと採血しにくい腕なのに、血の気が引いたのか何なのか、なかなか血管を捉えられない様子でした。
助産師さんはまるで自分のことのように気が動転していて、心に寄り添ってくれました。
病院を出てから駅に向かう道中も涙が止まらず、泣きじゃくりながら夫に電話しました。
彼も「まさか」と信じられない様子で、でも一生懸命なぐさめ励ましてくれました。
私は仕事を午前休にしていたので、
会社に行かないと…と奮い立たせて電車に乗りました。
そろそろ上司には話しておこうかなーと思っていた今日の今日、流産になったので来週休みますと言わなければいけないなんて。
午後出社し、会議室で上司にかくかくしかじか話すとやっぱりまた涙が出てきたのですが、それまで黙って聞いていた上司が
「うちも同じだったよ」と一言。
奥様も同じ9週目くらいに流産を経験されたそうで。
上司が海外出張に行く日、まさに搭乗待ちしているところに泣きながら電話がかかってきたそうです。
よくあることだから、次があるからきっと大丈夫と言われました。
その後は奥様の年齢と身体への負担を考えて、「妻が36歳のときに子供は諦めた」と。
「幸せの形は人それぞれ。子供を持たない人生でも幸せに過ごすことはできる。妻は今も僕に対して申し訳ない気持ちがあると言うけれど、そんなの…関係ないよ。僕は今、夫婦2人だけの人生で幸せなんだ。
でもDonnaさんはまだ若いから大丈夫、また頑張れるよ」
分かってもらえる上司に恵まれて、本当に良かったです。
そのあとすぐ引き継ぎに入り、翌週は月曜以外ほぼ休めることになりました。
帰宅後、夫の前で大泣きしました。
ちゃんと人間の形してたのに、すごくかわいかったのに、なんでこんなことになったの?
なんで私が?
「きっと、いたずらっ子なんだ。隠れてるだけだよ。次に見たらまた元気に動いてるよ。可能性はある」なんて夫は一生懸命に慰めてくれました。
妊娠が分かって、喜ぶより先に仕事や学校の心配をしたから…
あのとき、冷房で寒かったのに羽織りものを用意しなかったから…
おなか痛いのに病院へ行かなかったから…
あのとき走ったから…夜更かししてたから…
私が自分勝手だから…
私がダメな人間だから…
こんな母親のところになんか来たくないよね…
そうではないと分かっていても、
そんなことばかり考えていました。